【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「俺も学園内の生徒の治安は、あんま考えた事はなかったからな……」
紅緒が少し悩まし気な顔をした。
「そ、それは仕方ないよ。紅緒くんは蒼騎審と闘い続ける日々で、そこまで見る余裕はないと思う……」
「これからは、生徒達にも目を向けるって約束する」
これ以上負担をかけさせたくないと思ったのに、そんな不安を跳ね返すような強い眼差しで紅緒が言った。
「紅緒くん……ありがとう」
「お姉ちゃんのためだね~ふふふ」
苺がからかうようにニヤニヤする。
「そうだな」
「そこは否定しないんかよ! 総長飛鳥!」
ツッコミも気にしない紅緒。
茜がいたら、苺と一緒にニヤニヤして腕でグイグイつっこまれてた事だろう。
「ところで桃花、昼休みの最後に何があったんだ……?」
「あ、あの……実はね……」
トイレで出会った少女にゲームを無理やり薦められた事を話した。