【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

「えっ……お前らも来る気か? 連続だとキツイだろ」

 紅緒の言葉で連日、夜中に捜索していることに気付いた。

「総長飛鳥! 俺達がついていけないヘナチョコだと思ってんのかよ!? おい地味子、俺が巡回を頑張れるメールしてこいよ!」
 
「総長が行くのに休んでいられるか。姫からの激励メールか、それは俺も楽しみだ」

「朝までの暴走楽しんじゃいますかぁ~☆ 桃花ちゃんからのメール楽しみに頑張るね~☆」

「わーい! お姉ちゃんからの~かわいいメール待ってる!」

 まさか、自分のおやすみメールに、そんな効果を求められるとは思わなかった。

 紅緒も、桃花の無事を確認したい気持ちで言ったのだが、四天王までワイワイしてるのを見て苦笑いする。

「えっ……みんな……あの……わ、わかった! メールするね! だからあんまり無理しないで」

「あぁサンキュ、桃花。行くぞお前ら」

「「「「おう!!」」」」
 
 彼らは力強い笑顔で、出て行く。

「行方不明の子も、紅緒くん達も……大丈夫かな」

「みんなを信じよ! 桃! 大丈夫だって!」


 夜にそれぞれ悩みながら五人にメールを送った桃花。

 受け取った紅緒も、四天王も、不思議な温かさを感じる。
 畑香織の周りで不審な事は起きなかったが、行方不明者の足取りは掴めなかった。

 そして登校すると、副担任が代わりに朝の学活を受け持った。

「……なにか嫌な予感がするな」

 紅緒の言葉どおり。
 野崎先生が、公園にスマホだけ残して行方不明になったのだった。
 
 
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