【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「も、もう~~~! 教室では怒鳴りません! い、いくら学年首席だったり、お家がすごくても決まりは守らないと!」
「はいはい。もう食べ終わったからさ」
先生に怒られてもあっけらかんとしている。
「(え……今、学年首席って言った……? おうちがすごい……?)」
「……じゃあ朱雀さんは自分の席に……あ、飛鳥君の隣です」
「へ!?」
あまりのショックで変な声が出る。
「あ?」
飛鳥の一言。
桃花の脳内で『ひぃ!』と恐怖の叫びが響く。
桃花の気持ちとは反対に『えーなんであの子が』とブツブツ文句が聞こえてくる。
恐る恐る隣に座って、チラッと飛鳥を見た。
「あぁ……朝の」
「ど、どうも……」
だけど意外にも、飛鳥は優しく笑ったのであった。
「また会ったな」
「あ……あのさっきは、ありがとうございました」
「いや、別に。ふあ……ねむ」
謎の言葉を残して、飛鳥は机に突っ伏して寝始めた。
「(な、なんて自由人……)」
こんな人の隣で、桃花の新生活はどうなってしまうのだろうか?