【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

「も、もう~~~! 教室では怒鳴りません! い、いくら学年首席だったり、お家がすごくても決まりは守らないと!」

「はいはい。もう食べ終わったからさ」

 先生に怒られてもあっけらかんとしている。
 
「(え……今、学年首席って言った……? おうちがすごい……?)」

「……じゃあ朱雀さんは自分の席に……あ、飛鳥君の隣です」

「へ!?」

 あまりのショックで変な声が出る。
 
「あ?」

 飛鳥の一言。
 桃花の脳内で『ひぃ!』と恐怖の叫びが響く。
 桃花の気持ちとは反対に『えーなんであの子が』とブツブツ文句が聞こえてくる。

 恐る恐る隣に座って、チラッと飛鳥を見た。

「あぁ……朝の」

「ど、どうも……」
 
 だけど意外にも、飛鳥は優しく笑ったのであった。
 
「また会ったな」

「あ……あのさっきは、ありがとうございました」

「いや、別に。ふあ……ねむ」

 謎の言葉を残して、飛鳥は机に突っ伏して寝始めた。

「(な、なんて自由人……)」

 こんな人の隣で、桃花の新生活はどうなってしまうのだろうか?


< 15 / 181 >

この作品をシェア

pagetop