【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「バカ柘榴ぉ!! 聞き耳立てる前に何やってんの!!」
「絶対いいムードだっただろ~☆邪魔して正解~!!」
「破廉恥だ! 薄暗い病室で男女が何をしている! 姫は無事か」
「きゃー僕のお姉ちゃんになにしてんの! 紅お兄ちゃん!!」
「……おまえら……」
「み、みんな……」
呆れる紅緒に慌てる桃花。
手は離れてしまったけど、心に残る温かさ。
その後、桃花は検査を受けて異常なし。
紅緒の傷も治っていて、お医者さんが驚いていた。
四天王も茜も、大した怪我はなく元気だ。
被害者の三人も衰弱はしていたが、三日程度で退院できた。
本人達は何も覚えておらず、あやかしによる被害者へ対応する特別チームがあるので、説明や今後の話をするらしい。
佐野谷彩子も体調面では問題はなく、本人にあまり記憶はないが、自分が起こした事件だという自覚はあった。
ちょっとしたクラスメイトのすれ違い。
特に彩子は、入学後の不安定な状態で、心理状態へ影響するゲームにのめり込んだ。
もともと彼女は、すこし呪いや穢れを引き付ける能力があり、更に悪化したところを蒼玉に狙われてしまった。
狂った歯車が噛み合ってしまい、今回の事件に繋がってしまったのだ。
彩子は自分の意思でフレンドになった相手に、仲介護符となる広告を載せて誘い出しあやかしに喰わせていた。
彩子は十分に反省し、被害者達に謝罪したという。
ゲームは制作者・田原英介の意図で公開停止になった。
どうして田原英介ゲームにも広告が出たのかというと、制作者に会ってみたい思いもあったが途中で断念したらしい。
こうして行方不明事件は解決に至った。