【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

 会話で名前がわかった。

 珊瑚(さんご)――長めの金髪を結んでいる。長ラン、長身。
 チャラチャラしてる雰囲気でピアスもしている。

 辰砂(しんしゃ)――メガネをかけた黒髪。

 普通の学ランで委員長のような真面目な雰囲気。

 (いちご)――可愛い目がくりくりの茶髪パーマ。
 お姉ちゃんと桃花を呼んだ少年は、私服姿で幼く見える。

 三人ともチャラ男系と優等生系と可愛い系でタイプは違うけど、イケメンだ。
 三人の隣には、先に降りた柘榴がいる。

「遊んでねーよ!」

「紅緒くん……?」

「ん?」

 総長飛鳥の名前は……飛鳥ではないようだ。

「俺の名前は飛鳥紅緒だ」

「飛鳥紅緒くん……」

「あぁ、そうだよ。桃花」

 近い顔の笑顔。
 『べにおくん』
 笑顔と名前。
 なにか記憶の底にある……?
 遠い日に呼んだ記憶……。

「(どこかで会ったことがある……?)」

「紅緒でいいぜ」

 紅緒にお姫様抱っこされたまま、桃花は記憶が交差するのを感じた。

「なんだよなんだよ~新入りって女の子かよ。紅緒が女に紅緒呼び許可とか珍しいじゃーん。どういう関係さ?」

 チャラ男っぽい男の子がニヤニヤと駆け寄ってきた。
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