【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
私って一体? 放課後、理事長の元へ
柘榴に言われた衝撃の一言に、桃花は固まってしまう。
ゴツン! と柘榴の頭を紅緒が叩く。
「いって~~! なにすんだよ総長飛鳥ぁ!!」
「何も知らないようだって言ってんだから、放課後に理事じいが話をするまで黙ってろ!」
「……私、人間じゃない……?」
心臓が変な音を立てる。
「待て桃花。柘榴の言ったとおりな面もある。だけど世の中にはイレギュラーってのがあるんだ。話を聞くまで余計な事を考えない方がいい」
「そうだ。柘榴は頭が悪いから短絡的な事しか言えない。気にするな」
紅緒と辰砂が言う。
「そうそう、お姉ちゃん! 柘榴君の事なんか気にしないでさ、デザートも食べたら? アイスもあるよ」
「柘榴は女心なんかわからん脳筋なとこあるけど、許してやって~~」
苺と珊瑚も。それぞれ気を遣ってくれているらしい。
桃花は、ふーっと何度か深呼吸をした。
「うん……ありがとう」
「なんだよぉ~俺ばっか……」
柘榴の言葉も、周りからの視線も気になるが、今は紅緒達を信じるしかない。
「(そうだよ……お父さんとお母さんと写ってる赤ちゃんの写真も見たことあるし母子手帳だって見たことあるもの……私が人間じゃないなんて、あるわけないよ)」