【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
それにしても巨大な学園だ。
こんな学園を仕切っている理事長……紅緒の祖父。
そして紅緒を見るたび、『紅緒』という名前が頭に過ぎるたび、何かチラチラ脳内に浮かぶ。
「どうした桃花、俺をそんな見つめて」
「あっ……ちっ違う!」
「なになに~桃花ちゃん☆紅緒が気になってんの~??」
「総長はかっこいいからな! 見惚れるのもわかっけど! 地味子には~無理かな」
「柘榴君~~総長愛がすごすぎて、キーモい~」
柘榴は相当に紅緒を慕っているようだ。
総長と四天王。
この五人の信頼関係の深さは見てて感じられる。
「とりあえずお前たち、放課後に、また集まれよ」
紅緒の言葉に、四人が頷いた。
教室に戻れば、桃花に何か言いたげな顔をして睨む女子が数人。
しかし、紅緒が隣の席から話しかけているのを見ていたので断念したようだ。