【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「もちろん。パーティーなんだし気にする必要はないよ」
「いいのかな……」
「いいに決まってるだろう。桃花もこれからチームの一員だし修行や儀式やら、みんなのために頑張ってれば、しっかり報酬はあると思うから気にするな」
「えっ!? 私も!?」
「ま、その辺はまた理事長の秘書からでも説明があるだろう」
報酬なんて考えもしなかった。
「(私の想像をはるかにこえる世界だ……)」
「好きな食べ物はないのか?」
「えーっと……好きな食べ物は……」
桃花の好きな食べ物は普段は誰も当てられない。
「お母さんの作った唐揚げと卵焼き?」
「え! な、なんでわかるの?」
「なんとなく」
小さな頃から大好きなお母さんの唐揚げと卵焼き。
最近はなんだか恥ずかしいから『お母さんの』とは言わないが、お母さんの味付けはどこの唐揚げよりも美味しいと桃花は思っている。
それをどうして、紅緒は知っているのか……。
さっきは覚えていないと言ったが、色々と思い出してきている?