【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

茜の転入!桃花呼び出し!?とある少女

 朝の学活。

「みんな~おはようございます! 今日も転入生です、皆さん仲良くしてくださいね」

鴻谷(こうたに)(あかね)でーす。皆さんよろしくおねがいしまーす!」

 茜の明るい声が教室に響く。
 昨日挨拶した桃花とは対象的に、みんな『おお~』と好意的な反応だ。

「(茜ちゃん、すごい!)」

「それでは、えーと……す、朱雀さんの前の席にどうぞ」

 一瞬、桃花の名前を忘れてたっぽい野崎先生。
 周りの女子はヒソヒソと桃花と茜を交互に見る。
 
「桃~よろしくねぇ」

「うん、茜ちゃん。嬉しい」

 桃花が喜ぶ姿を隣の席の紅緒も見て、微笑んでいる。
 総長飛鳥と桃花、そして茜の関係を周りがヒソヒソと話しているのがわかる。
 そして三時限目の後。
 
「桃花。俺、行ってくるわ」

「え……」

「心配するな。すぐ済む……茜、頼むな」

「はい、飛鳥様」

 誰にも聞こえないような小声。
 紅緒は教室を出ていった。
 
「茜ちゃん……紅緒くん、また戦い?」

「だろうね」
 
「こんなに……毎日……」

「だから不良って見せかけた方が都合がいいんでしょ」

 みんなのために……と桃花の心が痛む。

「ねぇ~朱雀さん。ちょっと来てくれない??」

「えっ?」

 三人の女生徒が桃花の机の横に仁王立ちのようにして立っていた。
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