【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
こんな対応くらい自分でしなければ、と思う。
「さっさと来なよ」
「えぇ、行きます」
「桃……」
呼ばれたのは、トイレ横の階段。
当然、綺麗な校舎だが少しだけ薄暗い場所だ。
黙ってついていくと、三人の女生徒が振り返り桃花を睨んだ。
「あんた、飛鳥様と、四天王とどういう関係なの?」
「どういう関係? ……ええと……なんていうか」
ルームシェアしている事は言ってもいいんだろうか? どこまで話していいのか悩んでしまう。
「ブスが粋がってんじゃないよ!?」
黙ってしまった桃花に一人の女生徒が怒鳴ると次々に他の二人も言い始めた。
「そうよ! 貧乏人が夢見ない方がいいよ? あんたみたいなブスが、飛鳥様に似合うわけないじゃん!」
「飛鳥様はただ単に、お前みたいな可哀想な地味女に同情してるだけに決まってるだろ? バーカ!」
「同情……」
「あの茜って女と、二人で教室のすみっこでひっそり生きてろ! この学園は財力で階級わけされてんの! 平民はおとなしくしてな! ブス!」
「きゃっ!」
突き飛ばされて、倒れ込んだ桃花を三人は笑って行ってしまった。
「あはは! 這いつくばってろ!」
「ヘルメット女! ざまぁー!」
キャッキャと去っていく三人。