【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

総長飛鳥吠える……!!


 桃花は自分が呼び出された事は秘密にしながら、トイレで出会った少女の事を話す。

「トイレでの揉め事か……」

 紅緒が顔をしかめる。

「この学園は、格差や派閥も多いからねぇ~特に女の子って大変みたいだよね」

 珊瑚は気にしない様子で、アイスコーヒーを飲んでいる。
 女の子の知り合いが多い彼には、当然のことのようだ。

「学園には生徒が日常生活で困った場合に、相談できる場所もあったはずだが」

 辰砂が生徒手帳を開く。
 確かに、生徒の相談窓口はあるようだ。
 しかし、そこを利用しようと思う生徒は果たしているのだろうか?
 
「機能してないんじゃないの~? この学園は陰険なお嬢様が多そうだよ、ねぇ~? 桃」

 茜もアイスティーを飲みながら、桃花が自分のことは話さない事を心配しているようだった。
 
「格差だの派閥だの、俺等には関係ねーから知らなかったけどよぉ。あるんだなぁ。アホくせーな」
 
 柘榴が追加注文したホットドッグを食べながら、他人事のように話す。

 実際、紅緒も四天王達も人間社会では財閥の御曹司だ。
 トップの彼らに、嫌がらせをする者などいるわけがない。
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