【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

「(昨日、会ったばっかり……いや昔にも出逢ってたけど……私……私は……)」

 紅緒が先に教室に入って、どっかり椅子に座る。
 それを女子がキャーキャー眺めていて、少し桃花に対する鋭い視線も気付いたが……。
 先程の放送もあってか、みんなが誤魔化すように笑顔で桃花に挨拶をする。

「朱雀さぁ~ん、さっきは~なんにもなかったよね! これから仲良くしようね! ねっ!」

 紅緒の隣に座る前、先程の三人に早口で言われて肩を撫でるように叩かれた。
 愛想笑いだ。

「あ……はい……うん」

「私達は友達だよっ! んじゃね!」

 最後に三人それぞれ肩を揉まれて、三人はどこかへ行った。

「桃花」

「紅緒くん」

「あいつらに、なんかされたのか?」

「ううん、何も。さっきはありがとう。……これでトイレにいた子も解決するといいんだけど」

「きっと大丈夫だ」

「うん」

 やっぱり今、何よりも頼りにしてるのは紅緒だと桃花は思った。

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