ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
 今日のメニューは彼のリクエストでハンバーグになった。

 ハンバーグの他にホワイトシチューとサラダも作る。

 料理は昔から好きで、得意な事の一つ。

 雪蛍くんも「美味い」と言って沢山食べてくれるから作りがいがある。

 作り始めてから約一時間半、ちょうど片付けも終えた頃、玄関が開く音が聞こえて来た。

「おかえりなさい」

 キッチンから離れ、玄関が見える位置までやって来た私がひょっこり顔を覗かせると、

「ただいま」

 満面の笑みを返してくれる雪蛍くん。

「美味そうな匂い」
「ちょうど出来上がった所だよ。お風呂も沸かしておいたから、先にお風呂入る?」
「そうだな……」

 私の問い掛けに少し悩む仕草を見せる彼。

 すると、

「風呂入る前に、まずは莉世が欲しい」

 そう口にした彼は、私の腕を引くと自分の胸に引き寄せ、

「っんん……」

 唇を奪われた。

「ん、……はっ」

 次第に深くなる口付けに吐息が漏れ、雪蛍くんの唇は私の唇を離れると首筋へ移動する。

「っぁ!……やっ」

 (くすぐ)ったくて軽く身を(よじ)ると、

「逃げるなよ。四日ぶりだぜ? もうこれ以上待てねぇよ」

 そう言いながら再び強引に口付けられ、身体がどんどん熱を帯びていくのを感じていた。
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