ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
それから暫くはいつも通り順調な日々が続いていたのだけど、雪蛍くんが今度出演する事になった映画の初顔合わせの日、
「初めまして、ヒロイン役の結萌でぇす。よろしくお願いしまぁす」
「こちらこそよろしく」
主演男優の雪蛍くんと同じく主演女優で巷で人気No.1アイドルのセンターポジションにつく桜乃 結萌と出逢った事から、状況は一変していくことになった。
挨拶を済ませ、今後の流れや軽く台本読みをした後で解散になった出演者たち。
今日小柴くんは別の仕事があって私が雪蛍くんに付いていたのだけど、私と彼が話をしているところに桜乃さんが近づいてきた。
「あのぉ、雪蛍くん」
「……何?」
「結萌、もっと雪蛍くんと仲良くなりたいなって思って。主演同士だし、仲良くなった方が演技もし易いと思うの。この後一緒にご飯でもどうかなぁ?」
桜乃さん、人気No.1アイドルのセンターとあって可愛いのは分かるのだけど、猫なで声で話す感じとか、自分が一番可愛いと思っていそうな感じが同性から嫌われそうだと思ってしまう。
まあ異性にしても好き嫌いが別れそうなタイプではあるのだけど、少なくとも雪蛍くんは苦手なタイプなので彼女に接する態度は終始冷めたものだった。
けれど、今後の事を考えると蔑ろにするのは良くないと分かっているので、
「……互いのマネージャー同伴でなら、飯行ってもいいよ」
そう譲歩して私や桜乃さんのマネージャーを交えた四人でご飯へ行く事になったのだけど、桜乃さんは雪蛍くんと二人で行きたかったのが滲み出ているだけでなく終始不機嫌気味で、私や雪蛍くんや彼女のマネージャーは気付かない振りをする。
「すみません、少し席を外しますね」
事務所から電話が掛かってきた私は一言断って席を立ち、用件を済ませて戻ろうとすると、御手洗に行く途中なのか桜乃さんと鉢合わせた。
「初めまして、ヒロイン役の結萌でぇす。よろしくお願いしまぁす」
「こちらこそよろしく」
主演男優の雪蛍くんと同じく主演女優で巷で人気No.1アイドルのセンターポジションにつく桜乃 結萌と出逢った事から、状況は一変していくことになった。
挨拶を済ませ、今後の流れや軽く台本読みをした後で解散になった出演者たち。
今日小柴くんは別の仕事があって私が雪蛍くんに付いていたのだけど、私と彼が話をしているところに桜乃さんが近づいてきた。
「あのぉ、雪蛍くん」
「……何?」
「結萌、もっと雪蛍くんと仲良くなりたいなって思って。主演同士だし、仲良くなった方が演技もし易いと思うの。この後一緒にご飯でもどうかなぁ?」
桜乃さん、人気No.1アイドルのセンターとあって可愛いのは分かるのだけど、猫なで声で話す感じとか、自分が一番可愛いと思っていそうな感じが同性から嫌われそうだと思ってしまう。
まあ異性にしても好き嫌いが別れそうなタイプではあるのだけど、少なくとも雪蛍くんは苦手なタイプなので彼女に接する態度は終始冷めたものだった。
けれど、今後の事を考えると蔑ろにするのは良くないと分かっているので、
「……互いのマネージャー同伴でなら、飯行ってもいいよ」
そう譲歩して私や桜乃さんのマネージャーを交えた四人でご飯へ行く事になったのだけど、桜乃さんは雪蛍くんと二人で行きたかったのが滲み出ているだけでなく終始不機嫌気味で、私や雪蛍くんや彼女のマネージャーは気付かない振りをする。
「すみません、少し席を外しますね」
事務所から電話が掛かってきた私は一言断って席を立ち、用件を済ませて戻ろうとすると、御手洗に行く途中なのか桜乃さんと鉢合わせた。