ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
「はぁ、マジかよ。アイツ面倒くせぇなぁ……」
日付が変わる前に雪蛍くんのマンションへ戻って来て、コーヒーを淹れてひと息吐いたところで私は事の顛末を彼に話した。
予想通り、雪蛍くんはうんざりとした表情を浮かべて大きな溜め息を吐く。
「なぁ、もういっそ俺らが交際してる事公表しようぜ。じじいにも話してさ」
「なっ!? それは駄目に決まってるでしょ? 雪蛍くんは売れっ子なんだよ? まだまだこれからっていう時に、恋愛沙汰はご法度だよ?」
「俺は別に構わねぇ。それで仕事が減っても別にいい。いずれは公表する事になるなら、今でも後でも変わらねぇよ」
「雪蛍くん……」
彼のその言葉は、素直に嬉しい。
だって、いずれは公表する、今でも後でも変わらないなんて、それって、今もこれからも私とずっと一緒に居てくれるっていう意味なのだから。
だけど、彼は今年二十歳になったばかりでまだまだこれからも活躍出来る。
そんな雪蛍くんが五歳も年上のマネージャーと付き合ってるなんて世間に知られたら、少なからず影響は出るだろう。
勿論私だって雪蛍くんの事は好きだし、これからも絶対その想いが変わる事もないと言い切れるけれど、彼の足枷にだけはなりたくないのだ。
「とにかく、この話はまだ保留。仕事も沢山貰ってるし、今は映画の事を一番に考えよう? せっかくの主演なんだから。ね?」
「……分かってる」
少し拗ねた表情を浮かべた雪蛍くんは横に座っていた私を後ろから抱き締めると肩から首の辺りに顔を埋めてくる。
「雪蛍くん、くすぐったいよ……」
「少しこのままで居ろよ。変な話聞かされて疲れた。充電中」
「もう……」
最近はこうして甘えてくる事も多くて、その度に彼を可愛く思う。
こうして甘えられるのは彼女である私だけの特権だから凄く嬉しかった。
日付が変わる前に雪蛍くんのマンションへ戻って来て、コーヒーを淹れてひと息吐いたところで私は事の顛末を彼に話した。
予想通り、雪蛍くんはうんざりとした表情を浮かべて大きな溜め息を吐く。
「なぁ、もういっそ俺らが交際してる事公表しようぜ。じじいにも話してさ」
「なっ!? それは駄目に決まってるでしょ? 雪蛍くんは売れっ子なんだよ? まだまだこれからっていう時に、恋愛沙汰はご法度だよ?」
「俺は別に構わねぇ。それで仕事が減っても別にいい。いずれは公表する事になるなら、今でも後でも変わらねぇよ」
「雪蛍くん……」
彼のその言葉は、素直に嬉しい。
だって、いずれは公表する、今でも後でも変わらないなんて、それって、今もこれからも私とずっと一緒に居てくれるっていう意味なのだから。
だけど、彼は今年二十歳になったばかりでまだまだこれからも活躍出来る。
そんな雪蛍くんが五歳も年上のマネージャーと付き合ってるなんて世間に知られたら、少なからず影響は出るだろう。
勿論私だって雪蛍くんの事は好きだし、これからも絶対その想いが変わる事もないと言い切れるけれど、彼の足枷にだけはなりたくないのだ。
「とにかく、この話はまだ保留。仕事も沢山貰ってるし、今は映画の事を一番に考えよう? せっかくの主演なんだから。ね?」
「……分かってる」
少し拗ねた表情を浮かべた雪蛍くんは横に座っていた私を後ろから抱き締めると肩から首の辺りに顔を埋めてくる。
「雪蛍くん、くすぐったいよ……」
「少しこのままで居ろよ。変な話聞かされて疲れた。充電中」
「もう……」
最近はこうして甘えてくる事も多くて、その度に彼を可愛く思う。
こうして甘えられるのは彼女である私だけの特権だから凄く嬉しかった。