ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
「……嬉しい」
「莉世……」
「私、雪蛍くんが大好きだから、そういう風に想ってくれて、本当に本当に嬉しい」
「俺だって大好きだ。だから頑張る。これからも、支えてくれるか?」
「当たり前だよ、私は雪蛍くんのマネージャーでもあって彼女でもあるもの。支えるのは私の役目だよ。これから大変になるけど、一緒に頑張ろうね」
「ああ」

 見つめ合う形になり、無言になった瞬間、

「――莉世」
「……ん、……」

 雪蛍くんの唇が重なる。

「いいだろ?」
「……でも……」
「これから忙しくなったらなかなか出来ないかもしれないし、会えなくなる事も増えると思う。だから、今のうちに莉世を存分に堪能したい」
「……もう、雪蛍くんってば……。それじゃあ、とりあえず……シャワー浴びてからでも、いい?」
「駄目。シャワーなんていいって」
「良くないよ……」
「いいから、ベッド行くぞ」
「……もう、強引なんだから……」

 結局私は今日も雪蛍くんのペースに飲まれてしまう。

 寝室へ着くや否や、ベッドに横になる訳でもなく、何故かその場で再び抱き締められる。

「雪蛍、くん……?」
「莉世――」
「んん……」

 そしてまたしても唇を塞がれ、左手で後頭部を支えられて何度もキスをされる。

「ん、……ふぁ……っ」

 だんだん激しさを増していく口付けに、思わず吐息混じりの声が漏れ出る。

 強引に舌が割入れられたと思ったら彼の右手がインナーの下に入れられて背中を撫でられ、そのままブラジャーのホックに指がかけられた。

「んん、……ッ、」

 すると、あっという間にホックが外されるのと同時に、後頭部を支えていた左手と塞いでいた唇が離れていく。

「……ゆきほ、くん……?」

 何故急に止めてしまうのかと目線だけを彼に向けると、

「服、脱いで」
「!!」

 その言葉と共にいきなりインナーを捲り上げられて、ホックの外れたブラジャーと共にいとも簡単に脱がされてしまった私は露わになった胸を隠す為に両手を前にやったけれど、

「その手、邪魔」
「きゃっ」

 すぐ後ろにあったベッドに押し倒された私の上に雪蛍くんが跨ると、彼の左手によって両手を頭の上辺りに固定されてしまい、胸を隠す事が出来なくなってしまった私は恥ずかしさから顔を背けた。
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