ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
「社長、申し訳ございません! 私がいけないんです……」
謝ったところで今更雑誌の記事が無くなる訳じゃない。
それは分かっているけど、謝らずにはいられなかった。
そんな私を前にした雪蛍くんもまた、
「莉世だけのせいじゃない。俺だっていけなかった。すみませんでした」
頭を下げてひたすら謝罪する。
「お前たちが謝ったからと言って今更どうにもならない。南田くん、悪いけど君にはもう今日限りで雪蛍のマネージャーを降りてもらう」
「何だよそれ!」
「いいの、雪蛍くん。社長、分かりました。今日限りで彼のマネージャーを降ります」
「莉世!」
私や社長の決定に納得のいかない雪蛍くんが声を上げるけれど、私はそれを制して話を続ける。
「やっぱり、雪蛍くんと交際を始めた時点でこうするべきでした。私の我侭でこのような大事になってしまい、本当に申し訳ありませんでした」
「もういい、とにかく私はこれから対応せねばならない。お前たちは事務所から出るな。外にはもう、マスコミが既に集まっているからな」
どんなに謝っても社長の怒りは収まらず、対応に追われているのか私たちに事務所から出ないよう言いつけると部屋を出て行ってしまった。
残された私と雪蛍くんの間には気まずい空気が流れていく。
「莉世……お前本当に……」
「雪蛍くん、私はね、雪蛍くんにこれからも夢を叶えて欲しい」
「そりゃ、俺だって……」
「このままじゃ、ハリウッドの話も無くなっちゃうかもしれない。そんなの、私は嫌」
「今回は無理かもしれねぇけど、また一生懸命頑張って実力でもぎ取る。だから――」
多分、雪蛍くんは私が何を言おうとしているのか気付いてる。
気付いているから、焦ってる。
だけど、私はそれに気付かない振りをして言葉を続けた。
「私はね、雪蛍くんの夢の邪魔にだけはなりたくない。今回の事でこのまま私と付き合い続ける事は明らかに印象も悪くなる。嘘をついて離れたとしても、マスコミは私たちを追い続けるだろうし、いつかボロが出る。これ以上社長にも迷惑は掛けられないし、雪蛍くんのファンを減らしたくも無いの。だから……別れよう、私たち」と。
謝ったところで今更雑誌の記事が無くなる訳じゃない。
それは分かっているけど、謝らずにはいられなかった。
そんな私を前にした雪蛍くんもまた、
「莉世だけのせいじゃない。俺だっていけなかった。すみませんでした」
頭を下げてひたすら謝罪する。
「お前たちが謝ったからと言って今更どうにもならない。南田くん、悪いけど君にはもう今日限りで雪蛍のマネージャーを降りてもらう」
「何だよそれ!」
「いいの、雪蛍くん。社長、分かりました。今日限りで彼のマネージャーを降ります」
「莉世!」
私や社長の決定に納得のいかない雪蛍くんが声を上げるけれど、私はそれを制して話を続ける。
「やっぱり、雪蛍くんと交際を始めた時点でこうするべきでした。私の我侭でこのような大事になってしまい、本当に申し訳ありませんでした」
「もういい、とにかく私はこれから対応せねばならない。お前たちは事務所から出るな。外にはもう、マスコミが既に集まっているからな」
どんなに謝っても社長の怒りは収まらず、対応に追われているのか私たちに事務所から出ないよう言いつけると部屋を出て行ってしまった。
残された私と雪蛍くんの間には気まずい空気が流れていく。
「莉世……お前本当に……」
「雪蛍くん、私はね、雪蛍くんにこれからも夢を叶えて欲しい」
「そりゃ、俺だって……」
「このままじゃ、ハリウッドの話も無くなっちゃうかもしれない。そんなの、私は嫌」
「今回は無理かもしれねぇけど、また一生懸命頑張って実力でもぎ取る。だから――」
多分、雪蛍くんは私が何を言おうとしているのか気付いてる。
気付いているから、焦ってる。
だけど、私はそれに気付かない振りをして言葉を続けた。
「私はね、雪蛍くんの夢の邪魔にだけはなりたくない。今回の事でこのまま私と付き合い続ける事は明らかに印象も悪くなる。嘘をついて離れたとしても、マスコミは私たちを追い続けるだろうし、いつかボロが出る。これ以上社長にも迷惑は掛けられないし、雪蛍くんのファンを減らしたくも無いの。だから……別れよう、私たち」と。