ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
 雪蛍くんは、私の身体が疼いて何を求めているのか分かっているはずなのに、こういう時の彼は意地が悪い。

 分かっていてわざと、焦らしてくる。

 胸からお腹に移動してきた彼の指が、今度は履いていた黒のタイトスカートへと伸びていく。

「……んっ、」

 そして指はスカートの裾を捉えると一気に捲り上げて、太腿やお尻辺りをストッキングの上から撫でるように指を滑らせていくので、擽ったさで小さく声を上げてしまった。

「声、我慢しなくていいんだよ?」
「……やだ、恥ずかしいから……」

 さっき大きな嬌声を上げてしまって恥ずかしさが残っていた私が声を抑え気味に上げた事で、雪蛍くんがそれについて指摘してくるけど、私は恥ずかしいからと頑なに声を上げるのを我慢する。

 それを分かっていて雪蛍くんは更に私の身体を刺激して来るからタチが悪い。

「……っん、……や、」
「――莉世」
「――んんっ」

 それでも、そろそろ雪蛍くんも私の身体に触れているだけでは満足出来なくなってきたようで、再び唇を塞いでキスをした後で彼は私の履いていたストッキングとスカートを脱がせて来た。

「声を我慢して悶える莉世も可愛いけど、やっぱりもっと乱れて欲しいし、俺もそろそろ我慢の限界だから――」

 そう言いながら自身も服を脱ぎ捨てた雪蛍くんは私の脚を強引に広げるとその間に自身の身体を置いて私が脚を閉じられないように固定して、胸に唇を当ててキスをしてきたと思ったら、右手で太腿から下腹部辺りを刺激し始めた。

「……やっ、あっ、んん――」

 胸と下半身を同時に刺激されて声を我慢したくても自然と漏れ出てしまい、逃れられない私はただ声を上げながら身体を震わせ、気持ち良さに時折腰を浮かせて反応していく。
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