ヤキモチ妬きな彼からの狂おしい程の愛情【完】
「……ッあ、ん……やぁ……っ」

 雪蛍くんは手を止めるどころか、両手で私が気持ち良く感じるところを攻めてくる。

「ふぁ、……ッんぁ!」

 だけど、一番触れて欲しい部分には一切触れてくれなくて、私は物足りなさを感じていく。

「……雪蛍、くん……っ」
「ん?」
「……お願い、だから……もう……ッ」
「もう――何?」
「そこじゃなくて……違うところも、……触って……っ」
「違うところ? どこだが分からねぇな……莉世からきちんとお願いしてくれたら、触ってもいいよ?」

 どこまでも意地悪な雪蛍くん。

 私が触れて欲しいのは身体の至るところを愛撫されて下着の上からでも濡れているのが分かるであろう、蜜の溢れる場所。

 だけど、そんなの私の口から言えない。

 それを分かっていて、雪蛍くんは私に言わせようしているのだ。

「……っ、意地悪……ッ」

 触れて欲しいのに触れてもらえず、自分からなんて恥ずかしくて言えない私は半ば涙目になりながら雪蛍くんに訴えると、

「――ごめんって。ちょっと意地悪し過ぎた。もうしないから、許して?」

 身体を起こしてギュッと抱き締めてくれた雪蛍くんは私の耳元でそう囁くように許しを乞うと、「莉世、俺に背を向けてここに座って?」とお願いしてきたので、コクリと頷いて言われた通り背を向けて雪蛍くんに身体を預けるように座ると、今度は後ろから包み込むように抱き締めて来た。

 そして――

「っあ、んん――」

 首筋に口付けてきたと思った刹那、左手は左胸の先端を、右手は下着の中へ指を滑り込ませていく。

「あっ、やぁ、あぁッ」

 下着の中は既に濡れていて、クチュクチュと厭らしい水音が聞こえてくる。

 それだけでも恥ずかしいのに、嬌声も我慢出来ず、どんどん大きくなるばかり。

「やっ、ゆ、きほ、くんッ、そんなにしちゃ、だめぇ」

 もう気持ち良さで頭がボーッとして何が何だか分からない状況の中、止めて欲しいと懇願してみたのだけど、

「――今日は止められないって言っただろ? いつも以上に乱れた莉世を、もっと見せてよ」

 宣言通り、雪蛍くんは止める気が無いらしく、

「ッあ、んん、あ、やっ、あぁ」

 膣内(ナカ)に挿入された雪蛍くんの指は、私がより気持ち良くなれる場所を探っていた。
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