拝啓、親愛なる魔王様へ【親愛なる魔王の君へ×人狼様に嫁ぎます】
人狼と魔王と異世界と
「イヴァン!」
ある日、夫であり人狼のイヴァン・ブルースターとともに中庭でティータイムを楽しんでいたヴァイオレット・カッシングは、突然の声にビクリと身体を震わせる。
声の主は、アルストロメリアの第一王子、フェリシアーノ・アルストロメリアだった。その近くには、フェリシアーノの側近であるオリバー・グリーンとサクラ・スエミヤがいる。
「フェリシアーノ……」
「大変なんだ!街で、怪物が暴れていて……」
フェリシアーノの慌てた様子を見て、イヴァンは「何だって!?」と立ち上がった。
「今すぐ街に来てくれ!」
「分かった!君たちは、ここで待っていて」
そう言うイヴァンに、ヴァイオレットは「イヴァン様。私も連れていってください」と立ち上がる。
「駄目だよ。ヴァイオレットに、傷付いてほしくないんだ」
そう言って、イヴァンはヴァイオレットの手を包んだ。しかし、ヴァイオレットは「お願いします」と真っ直ぐにイヴァンを見つめる。
ヴァイオレットは魔法を使えないため、イヴァンと一緒に戦うことは出来ないものの、少しでも皆の力になりたい。そう思ったのだ。
「……分かったよ。その代わり、僕の近くにいるんだよ?」
ある日、夫であり人狼のイヴァン・ブルースターとともに中庭でティータイムを楽しんでいたヴァイオレット・カッシングは、突然の声にビクリと身体を震わせる。
声の主は、アルストロメリアの第一王子、フェリシアーノ・アルストロメリアだった。その近くには、フェリシアーノの側近であるオリバー・グリーンとサクラ・スエミヤがいる。
「フェリシアーノ……」
「大変なんだ!街で、怪物が暴れていて……」
フェリシアーノの慌てた様子を見て、イヴァンは「何だって!?」と立ち上がった。
「今すぐ街に来てくれ!」
「分かった!君たちは、ここで待っていて」
そう言うイヴァンに、ヴァイオレットは「イヴァン様。私も連れていってください」と立ち上がる。
「駄目だよ。ヴァイオレットに、傷付いてほしくないんだ」
そう言って、イヴァンはヴァイオレットの手を包んだ。しかし、ヴァイオレットは「お願いします」と真っ直ぐにイヴァンを見つめる。
ヴァイオレットは魔法を使えないため、イヴァンと一緒に戦うことは出来ないものの、少しでも皆の力になりたい。そう思ったのだ。
「……分かったよ。その代わり、僕の近くにいるんだよ?」
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