拝啓、親愛なる魔王様へ【親愛なる魔王の君へ×人狼様に嫁ぎます】
その姿を見て、アーサーは指を指す。
「アーサー、人に指を指さないの」
ティムがアーサーに注意をすると、アーサーは「すまん……つい」と腕を下ろした。
「ん?何で、お前らがここにいるんだ?」
1人が、怪訝そうに皆を見る。
「何でって……ルーチェを返しにもらいに来たんだけど?」
怒りを含んだ声で、クロードは言った。
「ルーチェ?あぁ、あの呪具使いか……もう来たのか。利用するつもりだったのだが……」
「利用?」
「そう。俺の復讐のためにね……俺は、世界が嫌いなんだ。俺を捨てた家の人間も、呪具が存在するあの世界も。呪具が存在しなければ、俺は捨てられなかったからね」
そう言って、1人がフードを取る。男性の紫の瞳が、怪しく光った。
「俺は、クロウディア家の人間。呪いに対する耐性があり、捨てられた人間。ずっとクロウディア家を恨みながら生きてきた。ある日、呪具を手に入れた俺は、この世界に迷い込んだ。その先で出会ったのが、こいつだった」
もう1人もフードを取る。もう1人は、金髪の女性だった。見覚えのある顔に、ヴァイオレットを目を見開く。
「私は、ランカスター家に仕えるメイドだ。魔法家系だが、それを隠していた。今までずっと、世界を私のものにするために密かに色々と企んでいた。その時、たまたまこいつを見つけた。こいつと利害が一致し、世界を滅ぼすために動いている」
「アーサー、人に指を指さないの」
ティムがアーサーに注意をすると、アーサーは「すまん……つい」と腕を下ろした。
「ん?何で、お前らがここにいるんだ?」
1人が、怪訝そうに皆を見る。
「何でって……ルーチェを返しにもらいに来たんだけど?」
怒りを含んだ声で、クロードは言った。
「ルーチェ?あぁ、あの呪具使いか……もう来たのか。利用するつもりだったのだが……」
「利用?」
「そう。俺の復讐のためにね……俺は、世界が嫌いなんだ。俺を捨てた家の人間も、呪具が存在するあの世界も。呪具が存在しなければ、俺は捨てられなかったからね」
そう言って、1人がフードを取る。男性の紫の瞳が、怪しく光った。
「俺は、クロウディア家の人間。呪いに対する耐性があり、捨てられた人間。ずっとクロウディア家を恨みながら生きてきた。ある日、呪具を手に入れた俺は、この世界に迷い込んだ。その先で出会ったのが、こいつだった」
もう1人もフードを取る。もう1人は、金髪の女性だった。見覚えのある顔に、ヴァイオレットを目を見開く。
「私は、ランカスター家に仕えるメイドだ。魔法家系だが、それを隠していた。今までずっと、世界を私のものにするために密かに色々と企んでいた。その時、たまたまこいつを見つけた。こいつと利害が一致し、世界を滅ぼすために動いている」