拝啓、親愛なる魔王様へ【親愛なる魔王の君へ×人狼様に嫁ぎます】
ルーチェは杖を構え、動き出したモンスターに向かって攻撃魔法を飛ばした。そして、イヴァンたちの前に立った。

イヴァンたちを襲おうとしていたモンスターは、標的をルーチェに変え、鋭い目をルーチェに向ける。

ルーチェは杖を構えて、呪文を唱えた。そして、ルーチェが杖先をモンスターに向けると、モンスターに向かって火の玉が飛んでいく。

それがモンスターに当たると、火の玉は弾け、モンスターは空気に溶け込むように消えていった。

「……大丈夫ですか?」

杖を背負いながら、ルーチェはイヴァンたちの方を向く。

ルーチェの姿に、イヴァン、フェリシアーノ、ヴァイオレット、サクラ、オリバーは目を見開いた。

「ルーチェ?」

イヴァンがルーチェの名前を呼ぶと、ルーチェは「はい。皆さん、お久しぶりです!」と微笑む。

「どうして、ルーチェがここにいるんだ?」

フェリシアーノが疑問に思ったことを口にすると、ルーチェは「どうしてって……僕の家の近くですし……」と困った顔をした。

「どういうこと?」

「……とりあえず、移動しません?ここは、危ないですし……さっきみたいに、モンスターに襲われるといけないので」

ルーチェの提案に、イヴァンは「そうだね」と頷く。
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