たとえこれが、何かの罠だったとしても。
そういえば、涼ってどこかで聞いたような…。

まさか!

伊吹さんのお兄さん!?

「こんなところで会うなんてね…。元気だった?」

「ああ、兄貴こそ…」

「兄貴!?伊吹さん、兄弟いたんだな」

「ここでな話もできそうにないな。…今日はシフトがもう終わりそうだから、後で話そう」

お兄さんが去っていった後、みんな黙々と食べた。

気になりつつも、何も言えずにいる様子だ。

「またな」「バイバイ」

みんなと別れ、伊吹さんとお兄さんの後について行く。
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