たとえこれが、何かの罠だったとしても。

13.文化祭開催!

いよいよ、今日から3日間に渡って開催される文化祭。

「楓、今日から文化祭だね」

「楓お嬢様の有志、しかと見に行きます」

「いや、私の有志なんてありませんから。お仕事に集中してください!」

お父さんはともかく、伊吹さんには絶対見られたくない。

「楓ちゃん、なんか怪しくない?隠し事してる?」

「そ、そんなことないです!行ってきます!」

涼さんは穏やかそうに見えて、鋭いところがあるんだよね。

来ないように行ったけど、お父さん、大人しく仕事しててくれるかな…?

「楓おはよー」

「おはよう!」

みんなと合流し、学校へと向かう。

「はぁ。お父さんたち、文化祭に来ないように言ったんだけど、嫌な予感がするなぁ」

「確かに、棗さんなら来てもおかしくないな」

「どんな手を使ってでも、楓の学校行事には参加してきたものね…」

お父さんは、私の学校行事にはいつも来てくれる。

仕事を休んで、私のために来てくれるのは嬉しいけど。


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