たとえこれが、何かの罠だったとしても。
しばし思案していると、

「じゃあこれはどう?浴衣に着替えて回れるわよ」

胡桃が持っているパンフレットには、『イメチェン!夏の風物詩浴衣』と書いてある。

「可愛い!行きたいね」

そして今、胡桃と一緒に着付けて貰っている。

私は、水色の生地に花が刺繍されている浴衣。

夏っぽくて気分も上がる。

胡桃は、薄ピンクの生地に鮮やかな紫色のお花が咲いている浴衣。

大人っぽくも可愛らしいデザインで、胡桃に似合っていて可愛い。

「なんで私まで…」

「いいからいいから」

そして、タイミングのいいところに櫂がやってきた。

実は、私が櫂に連絡しておいたのだ。
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