たとえこれが、何かの罠だったとしても。
日も沈み、始まったクラス会。

私服のみんなは、いつもと違った雰囲気だ。

「楓の私服、可愛い!」

「ありがとう」

今日選んだのは、水色のワンピースにクリア素材のサンダル。

ネックレスは、お父さんから貰ったもの。

ダイヤモンドがあしらわれていて、とっても可愛い。

あとはイヤリング。

これは、お母さんの形見なんだ。

鮮やかな赤色が綺麗で気に入っている。

そして、赤のショルダーバッグ。

いよいよクラス会が始まり、みんなで乾杯。

今日は食べ放題・飲み放題コースを予約しているらしい。

「で?何か言いたげだけど、どうかしたの?」

私の目の前に居るのは、胡桃と櫂。

文化祭が終わってから、2人の様子が怪しい。

「じ、実は…。私たち、付き合い始めました!」

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