たとえこれが、何かの罠だったとしても。
15.望むのはただひとつ
あれから、どれくらいの時間が過ぎたのだろう。
目が覚めたら、車でどこかへ向かっているところだった。
「ああ、目覚めましたか」
薬で眠らされていたのだろう。
頭がぼんやりしている。
「もうすぐ柳さんに会えるから」
その言葉に、私は死を悟った。
しばらくすると、どこか見覚えのある交差点に立っていた。
そう、お兄ちゃんが亡くなった場所……。
途端に、息がつまり呼吸がしにくくなる。
「大丈夫ですか?……大丈夫なわけないか。楓さんがお兄さんを殺した場所だもんね」
「や、違!」
違う…。だって、だってあれは!
目が覚めたら、車でどこかへ向かっているところだった。
「ああ、目覚めましたか」
薬で眠らされていたのだろう。
頭がぼんやりしている。
「もうすぐ柳さんに会えるから」
その言葉に、私は死を悟った。
しばらくすると、どこか見覚えのある交差点に立っていた。
そう、お兄ちゃんが亡くなった場所……。
途端に、息がつまり呼吸がしにくくなる。
「大丈夫ですか?……大丈夫なわけないか。楓さんがお兄さんを殺した場所だもんね」
「や、違!」
違う…。だって、だってあれは!