たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「鋼、ごめんなさい。私やっぱり、伊吹さんのことが好き。鋼の気持ちはすごく嬉しかった。ありがとう…」

「ああ、分かってたよ」

鋼と別れ、私はベッドに倒れ込む。

「ごめんね。ありがとう、鋼……」

鋼との思い出が、私の頭の中を駆け巡っていたー。

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