たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「あの子、すごく可愛い!」

「しかも天然みたいだね」

「あんな子と付き合えたら幸せだよな…」

「しかも、あのグループみんな顔いいよ!?」

そんな話をされているなんて、私は知る由もなかったのだった。



ジェットコースターから降りると、急に不機嫌になった伊吹と鋼。

また喧嘩でもしたのかな?

「楓がどんな目で見られているかなんて、分かっているけど腹が立つ」

「ほんと、最悪ですね」

珍しく意見があっていて、思わずびっくりしてしまう。

「あの二人の意見があってるよ!」

「ほんとね。楓のことになると、ああなっちゃうのよ」

「私?私はなにもしてないけど…」

「…次はどこに行く?」

遊園地といえばやっぱり!
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