たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「…楓、相変わらずね」

「ここまでくると、伊吹さん可哀想だな」

え、やっぱり。

私のせいで伊吹は…。

「ちょっと、なに泣きそうになってるの!?」

「あー、ごめん楓!誤解だよ!楓のせいじゃなくて…」

「私のせいじゃないとしたら、どうして伊吹は手を出してくれないの?」

「…」

胡桃も櫂も、困ったような顔をしている。

「きっと棗さんから脅されているのよ、可哀想に」

「だな…」

「ちょっと2人とも、どういうこと!?」

2人に聞いても、はぐらかすばかりで答えてはくれなかった。



「楽しかった!」

「ほんとね」

夕暮れ時、空は茜色に染まっている。

今日私には、やるべきことができた。

家に帰ったら、さっそくリサーチしないとね!
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