たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「でも、ロリコンってあながち間違いじゃないよな。高校生に手を出す大学生って…」

「まだ出してねぇよ!」

「は…?まだなにも進展してないのかよ」

「嘘だろ…」

「うるせえな。こっちにも事情ってものが…」

「棗さんでしょ?」

「ねえ、どういうこと?お父さんに何か言われてるの!?」

「…」

何も言わずに背を向け歩き出す伊吹。

「怪しいなぁ。伊吹さん、もしかして不能ですか?」

「なわけないだろ!いいから散れ!」

ものすごく不機嫌な伊吹に、さすがの櫂も引き下がる。

でも、一人例外が。

鋼は伊吹さんにしつこく話しかけ、また口論が始まる。
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