たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「ていうか、その後ろの人は誰?すごいイケメン…」

「紹介するね、彼は…」

「今日から楓の執事になった、櫻庭伊吹だ。よろしく」

私が言い終わる前に、伊吹さんは自己紹介を初めてしまった。

なんか伊吹さん、不機嫌そう。

大丈夫かな?みんなと仲良くなれるかな…。

「執事!?こんな若いイケメンが!?」

「それにしても、棗おじさんも急ね。しかもこんな若いイケメン。一体、どんな風の吹き回し?」

「だよなー。あんなに楓に男は近づけないようにしてたのに」

??
2人の会話に、私は全然ついていけない。

パッと視界に入った時計を見ると、時刻は7時を指している。
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