たとえこれが、何かの罠だったとしても。

伊吹サイド

あれから数日。

アラームが鳴り起きようとするも、体が重くて起きられない。

「やっぱり、楓の風邪もらったな」

体温計を取りに行くのも辛いので、涼に電話して取って来てもらった。

「風邪引くなんて、珍しいな」

「悪い、ありがと」

「…ていうかおまえ、まさか!」

さすがの涼も気づくか。

兄貴にバレるって恥ず…。

「また夜更かししただろ!?」

「は?」

「だから言っただろ?あんまり無理するなって。早く寝ないから免疫力が落ちてだな…」

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