たとえこれが、何かの罠だったとしても。
好きって自覚した途端にこんな……。

「おはようございます…」

「あれ?元気ないな…。大丈夫か?」

伊吹さんの手が、私のおでこに触れる。

恥ずかしくて、息を吸うのも忘れてしまいそう。

「は、はい!元気100パーセントです!」

「そうか……」

笑った顔もかっこいい!

「あ、楓。少し時間いいか?」

「あ、はい」

伊吹さんからの用事って珍しいな…。

「昨日、楓の話を聞かせて貰って、自分の話をしてなかったからな……。今度は、俺の話を聞いてくれるか?」
< 55 / 220 >

この作品をシェア

pagetop