たとえこれが、何かの罠だったとしても。
怒った顔もイケメンだな…。

―じゃなくて!

「あなたは誰ですか?」

「俺は、今日からこの家の執事になる櫻庭伊吹だ」

「初めまして、櫻庭さん。私は、西園寺楓です。
よろしくお願いします」

ぺこりと頭を下げる。

「おまえが、旦那様の娘の楓か。あまりに地味だから使 用人かと思ったわ。今日からおまえの執事だ。よろし く。」

え?この人、私の執事!?

ていうか、なんか偉そうな人だな…。
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