たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「やっぱり、あの人は私のことを少しも愛していなかったのね……。2人とも、ごめんね。本当にごめんなさい」

あの時、俺はどうすれば良かったのか、今でも分からない。

翌日、学校から帰った時には、母さんは自室で自殺をはかっていた……。

母さんは、親父に追い詰められたんだ。

親父も許せなかったが、母さんを救えなかった自分も憎い。

何か自分にできたんじゃないかと思うと、苦しくて……。
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