たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「おお!楓様、女神様!」

櫂に抱きつかれびっくりする。

「櫂、今すぐ離れた方がいいわよ。鋼と伊吹さんの顔が…」

胡桃の一言で、慌てて離れる櫂。

鋼と伊吹さんの顔を見ても、いつも通りの顔だったので1人状況が分からなかった。



「席つけー。ホームルーム始めるぞ」

担任の清水湊先生。しみずんの声に、みんな席につく。

「今日は、体育祭の実行委員を決めるぞ。やりたい人、挙手!」

見事に誰一人いないみたい。

実行委員は大変だからね……。

まあ、やったことはないけど。

「なんだ?誰もいないのかー?」
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