たとえこれが、何かの罠だったとしても。
「早速、今日の放課後から集まりあるから、視聴覚室に集合な」

「待って、しみずん。俺にはこんな大役務まらないわ。ということで…。櫂に代わってもいいですか?」

「なんでジャンケンに参加したんだよ!?…まあ、鋼なら代わってもいいぞ」

「おい、櫂!おまえ…」

「なんだよ〜。俺に感謝しろよ?」

櫂と鋼の謎の一悶着がありながらも、実行委員は私と鋼に決定したのだったー。



「帰ろ〜」

「今日、カラオケ行かね?」

授業が終わり、チャイムと同時に教室から出ていくみんな。

はぁ…。私も早く帰りたいなぁ。

「鋼、行こうか」

「うん」

「さっきの櫂の強引さにはびっくりしたよ。鋼、引き受けて良かったの?」

「ああ、平気だよ。…逆に嬉しい」

「そっか!鋼もジャンケン参加してたもんね」

「鈍感……」
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