総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
【まほside】

「ん……」

「沙奈。やっと起きた」

次に目を覚ますと、いつも通りの天井が視界が目に飛び込んでいた。

「……くおんくん…あれ……? 私、外にいたはずじゃ……」

「急に倒れたから、びっくりしたよ。大丈夫?」

そうか……倒れちゃったんだ…。

「お外楽しかったからテンション上がり過ぎちゃったのかも…へへ」

少しだけ頬に力を入れた時だった。

ピリ…

「いたっ…」

鋭い痛みが走って、頬に触れる。

絆創膏?

何故か頬に絆創膏が張り付いていた。

怪我なんかしたっけ? と首を傾げると。

「あぁ、倒れた時に擦りむけちゃったみたい」

と教えてくれた。

「そうだったんだ…。絆創膏ありがとっ」

「ううん」

「心配かけてごめんね」

もう久音くんのこと悲しませたくない、って思ってたのにな…。

また心配掛けちゃった……

謝ると、乱れた髪をそっと治しながら頭を撫でてくれた。

「いいよ」


ーー何言ってんだよ…っ、お前、まほだろ!?


あ……そういえば…

ぼんやりと脳裏にあの人の言葉が浮かんで来て、尋ねた。

「久音くん、さっき会った人達友達??」
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