総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
あ、もうこんな時間か。

夜ご飯何がいいかな。

さっきタクシーの中で聞こうとしてたけど寝てたから聞けなかったな。

キッチンに向かって冷蔵庫を開けた。

あー……なんも入ってないわ。

ここ1年はまじで、食に対して適当だったからな。

出前でも取るか。

まほって何好きだっけ……?

思い返せば、春頃にまほは突然うちにやってきて夏頃までしか一緒に暮らしてないんだよな。

ほぼ半年。

そんな短い期間でも……、

どうしようもなく好きになっちまったんだよな。

ガタン!

ん……? なんだ?

それは俺がトイレに行っていた一瞬の間のこと。

まほが寝ているリビングの方から物音がした。

起きたのか?

「まほ…?」

あれ…

真っ先に目をやったソファ。

ついさっきまでそこで寝ていたはずなのに……

姿が見当たらない。

1年前のことが脳裏をよぎり、ドキン!と心臓が跳ねた。

冷や汗が垂れていく。

まさかまた……

連れ去られたりしたんじゃ…

「おい!まほ!!」

「……」

いない……

おい、嘘だろ……

「まほ……っ!!いるなら返事しろ!!まほ!」

1階を片っ端から探し回った後、2階の階段を駆け上がった。
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