総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
「ん? あれなんだ?」

倉庫内の沈黙を破るように三波くんが声を上げる。

視線の先を追い掛けると紙袋が1つ。

倉庫の出口付近にあるドラム缶に置かれていた。

恐る恐る近づき、中を確認した三波くんが私たちに手招きする。

「……なんだよ、爆弾じゃないだろうな」

先に怪訝そうな表情を浮かべるお兄ちゃんが見ると…

「これ……」

「えっ、なになに!」

気になって私も見てみる。

「……プリン?」

紙袋の中にはプリンがたくさん入っていた。

あれ? なんかこのプリン……見覚えがあるような…

はっ……

「このプリンお兄ちゃんが好きなやつだ!」

昔、勝手に食べて翌朝超怒られたやつ!

でもこれ…ル・ティンクルの1日5個限定幻のプリンですごく貴重なやつなんじゃ……

なぜか紙袋の中には5個どころじゃなくて20個以上入っていた。

なんでこんなに……と思っていた時紙袋の中に小さな紙切れを見つけた。

そこには国語の先生並に綺麗で整った字が並んでいた。

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ル・ティンクルは
財前グループの傘下にあるケーキ屋です。
またいつでもいらして下さい。
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