総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
*おまけ*

「お兄ちゃーん、お兄ちゃーん」

季節は冬。

最近。

家にこたつが導入された。

それにより、よくまほに謎の遊びに付き合わされるようになった。

「お兄ちゃん!ちょっとこの中来て!」

風呂から上がると亀みたいに全身こたつにすっぽり身を隠したまほが顔だけ外に出して俺に手招きしていた。

見るとこたつには【まほとひびきのへや】と書かれた紙が貼り付けられている。

「んー、なんですか」

ちょっと付き合ってやるか、とこたつの中に入る。

外の光が遮断され、薄暗くて若干熱の篭ったこたつの中まほと向かい合わせになる。

かと思ったら腰に手が回されて、ギューっとしがみついてきた。

甘えてんのか。

……なんかかわいい。

なんて思いながら頭を撫でると胸板に頬を擦り付けてきた。

猫みたいな奴。

これで喉ゴロゴロなったら完全に猫だな。

なんて思いながら暫くそうしていたのだが…

「なぁ、まほ。ちょっと暑くなってきたから俺そろそろ出るわ」

「んーん。だめ」

さらに腕に力が込められた。

まほは、基本的に純粋で素直だが。

時々聞き分けの悪い子供みたいにわがままになる。

「どうしても出たかったらこれ言うの。読んで」

そう言って手渡されたのは、何やら文字が書いてある紙。
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