総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
三波が屈んでまほに質問すると「うんっ!」と嬉しそうに頷いた。

「おー、何この子超可愛いじゃん。俺ねー、三波っていうんだー。よろしくねー」

「てへへっ…、ありがとっ。三波くんっ。お兄ちゃん程じゃないけどかっこいいねっ」

「あっ…、ありがとう、な、なんか複雑…」

「どんまい…」

悪気がなさそうなまほの発言に若干落ち込む三波は残念そうに肩を落とした。

「総長!大事な妹さんに申し訳ありませんでした!!」

「いや、いいよ…、俺が指示したんだし」


***

「それにしても2人とも随分仲良くなったなぁ。昨日も2人仲良くソファで一緒に寝落ちしてたしなぁ〜」

「はぁ!? 違ぇし!あれは俺がテレビ見てたらまほが膝の上来て勝手に寝やがるからだろ」

「どうー? まほちゃん。響に意地悪されてない?」

「うん!優しいよ!」

入学式の晩。

久しぶりに親父の帰りが早かったので3人で夕食を食べていた。

「あっ、でもお兄ちゃんのベッドの下、エロい本が6冊も置いてあった!」

「ゴホッ、ケホッ…、ケホッ……!!」

突然の密告に、思わず飲んでいた水でむせる。

「おまっ…、いい加減にっ…!」

いつの間に見やがったこの野郎…っ!

と、思っていると今度は親父が言った。

「あはは、ちなみに勉強机の引き出しにも3冊隠し持ってるよ」

「3冊!?」

「ケホッ…、ケホッ……!!」

「親父…、勝手に見やがったな」

「掃除した時にたまたま見ちゃったんだよ」

くそ…

……あとでもっと別のとこ隠しとこ。
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