総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
それにしても今どきの女子中学生は、休み時間にプチキュアごっこしてんのかよ。

「じゃあ、次からは木の役でいいから仲間いーれて、って言ってみ?」

「木の役…?」

「別に木じゃなくても近所のおばさんの役とか、あ、悪者とかやらせてもらえ。な?」

「悪者はやだ……」

近所のおばさんはいいんかい。

「仲良くなってきたらいい役やらせてもらえるもんなの。初っ端からいい役もらえることの方が珍しいんだからな?」

女みたいな弱肉強食の世界では特に。


「は!? お前まほちゃんにそんなこと言ったのかよ!」

「言った。え?なんか変か?」

「ほんとお前って奴は……。女心がまるで分かってねぇ」

翌日。

昨日のことを三波に話したら、なぜか怒られた。

なんなんだよ、一体…

「プチキュアはこの世の女の子の憧れなの。それを…っ、近所のばばあやれだの悪者やれだの、あんまりだぞ? せめて妖精とか進めてやれよ、可哀想に」

「悪者だって、途中からプチキュアになるケースあるだろ!?」

「あ、それもそうか」

「だろ?」

「それで?今日はまほちゃんは?ちゃんと学校行けたのかよ?」

「いや、行かないってさ」

きあらちゃんにハブられてことで相当精神が参ったのか、今日は仮病で学校を休みやがったまほ。
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