総長様は可愛い義妹に永遠の愛を捧ぐ
「ごめんね、まほちゃん。あいつ多分ちょっと反抗期で…。根は良い奴だから、仲良くしてくれたら嬉しいな」
孝宏さんが申し訳なさそうに眉を下げたのでぬいぐるみを握りしめながら笑顔を作った。
「うん!仲良く出来るように頑張るっ」
「まほちゃんは、ほんといい子だな〜。響もこんくらい素直になってくれたらいいのに」
頭に大きな手がポンっと置かれたその時だった。
リビングの扉が勢いよく開いて響くんが戻ってきた。
なんだか焦った様子で部屋の中をキョロキョロしている。
「おぉ、響。急にどうし────」
「俺のくたくたくまさんがない!」
孝宏さんの声を遮って一言そう言った響くん。
くたくたくまさん…?
何か大切なものなのかな。
と、その時。
「あっ!!!あった!!」
響くんが私の腕に抱えられたくまのぬいぐるみを指さし、大きな声で叫んだのだ。
ぷー
つい手のひらに力が入ってしまい、腕の中で呑気な音が鳴る。
「触るなっ!!」
そう言った響くんは奪うように私からくまを取り上げた。
「あっ…」
取られちゃった…
「響…!そんな乱暴に取り上げなくたっていいだろ!」
「これは俺のくたくたくまさんなんだ!!」
「いつまでそんなこと言ってるんだよ…。もう高校生だろ…?」
宥めようとする孝宏さんがまるで極悪人であるかのように睨みつけながら、大切そうに両腕でくまを抱えた響くん。
用が済んだと言わんばかりにせっせとリビングを出て行こうとしていたので慌てて声を掛けた。
「あっ、響くんっ、そのくま…」
「あ?」
孝宏さんが申し訳なさそうに眉を下げたのでぬいぐるみを握りしめながら笑顔を作った。
「うん!仲良く出来るように頑張るっ」
「まほちゃんは、ほんといい子だな〜。響もこんくらい素直になってくれたらいいのに」
頭に大きな手がポンっと置かれたその時だった。
リビングの扉が勢いよく開いて響くんが戻ってきた。
なんだか焦った様子で部屋の中をキョロキョロしている。
「おぉ、響。急にどうし────」
「俺のくたくたくまさんがない!」
孝宏さんの声を遮って一言そう言った響くん。
くたくたくまさん…?
何か大切なものなのかな。
と、その時。
「あっ!!!あった!!」
響くんが私の腕に抱えられたくまのぬいぐるみを指さし、大きな声で叫んだのだ。
ぷー
つい手のひらに力が入ってしまい、腕の中で呑気な音が鳴る。
「触るなっ!!」
そう言った響くんは奪うように私からくまを取り上げた。
「あっ…」
取られちゃった…
「響…!そんな乱暴に取り上げなくたっていいだろ!」
「これは俺のくたくたくまさんなんだ!!」
「いつまでそんなこと言ってるんだよ…。もう高校生だろ…?」
宥めようとする孝宏さんがまるで極悪人であるかのように睨みつけながら、大切そうに両腕でくまを抱えた響くん。
用が済んだと言わんばかりにせっせとリビングを出て行こうとしていたので慌てて声を掛けた。
「あっ、響くんっ、そのくま…」
「あ?」