総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
#3 気付いた気持ち
【まほside】

「おはよう、まほちゃん」

「おはよっ」

「今朝響様は何をお召し上がりになったの!?」

「普通にパンにマーガリン塗って食べてたよ」

「きゃっ、優雅な朝食っ。なんて素敵なの!」

中学1年 星川まほ。

友達が出来ました…!!

「ちなみにどこのマーガリン!?」

緩く束めてあるポニーテールを揺らしながら、パッチリなおめめをキラキラと輝かせるこの子は…、

春日野(かすがの)きあらちゃん。

お兄ちゃんの口にしたものは当然。

昨晩は何時に寝たのか、とか、休みの日は何してるの、かとか、お兄ちゃんに関するありとあらゆる事を質問してくる。

「暴走族の総長様って、もうほんとにかっこいい…っ、なんてハイスペックなんだろう…」

また言ってる…

最近では口癖のように、そんなことをうっとりしながら、つぶやいている。

ちょっと前まで、

ーーまほちゃんち暴走族の人いるんだってぇ〜

なんて言って、意地悪してきた子とは思えないような変貌ぶりだ。

今となってはむしろ

暴走族=かっこいい

になっているらしい。

どうしてこんなに変貌したのかというと…
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