総長様は可愛い義妹に永遠の愛を​​捧ぐ
「お前…、これ……」

それはプリンといってもただのプリンじゃない。

ル・ティンクルの1日5個限定幻のプリンだった。

「三波さんから響さんの好物はここの限定プリンだって聞いて!早朝の3時から並んでなんとかゲットしました!最後の1つだったので、急いでカゴに入れたんです!」

「マジか…」

俺でも早朝4時が限界だったのに。

少し前に俺がやっとの思いで1つだけ手に入れたこのプリン。

翌朝まほに食べられていて、ひどく怒ってしまったことを思い出した。

今となっては懐かしいが、あの時は俺も器がちっさくて、可哀想なことをした自覚はあった。

「へっ…?お気に召さなかったですか!?」

俺があまりに驚くもんだから、久音が瞳を揺らした。

「いや…、すげぇ嬉しい。でもいいのか?こんな貴重なもんを…」

「響さんにはいつもお世話になってますから当然です!」

「久音…、お前いい奴なんだな」

俺もプリン1個で上機嫌になるなんて、単純な野郎なのかもしれない。

三波は限定じゃないプリンをもらって不満そうだったが、なんだかんだ言って普通のプリンを食べてそっちもそっちで機嫌が良くなっていた。
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