悪役令嬢らしく全てを奪われ、断罪されたはずなのになぜかヤンデレ従者に溺愛されてます

第１章 私は悪役令嬢

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「あなたはレミット公爵家の令嬢なのよ。ルラーン王国唯一の公女よ」
私の名前はイリス・レミット。
母は隣国オスファルトから嫁いで来た元王女
オスファルトは元敵国
ルラーンと平和条約を結ぶ為に母は王族と縁戚になるレミット公爵家に嫁いだ。
王家に母と婚姻できる男性がいなかったからだ。
そして生まれた私は母の遺伝が強く出た為、ルラーン人ではあり得ない黒髪、黒目に褐色の肌をしていた。
「そして、ルラーン国王太子エーメント殿下の婚約者。何れはこの国の王妃になるの」
母はまるで呪詛をかけるように私に言い聞かせる。

それ以外に私の価値はないのだと。

「お初にお目にかかります、エーメント殿下。私の名前はイリス・レミット」

殿下、あなたは私を愛してくださいますか？