雨降る夜に君を想う
エピローグ
"あなたはどんな人生を
歩みたいですか?"
テレビからそんなセリフが
聞こえてきて、思わず顔を上げる。
もう怜さんの事は忘れたいのに、
このCMを見るたび
彼女の事を思い出してしまう。
最後に怜さんに病室で会って
もう1年が経つのか〜
俺は未だに怜さんのことを
忘れられずにいた。
あの夜の事を昨日の事のように
思い出してしまうし、
夢の中でもよく怜さんが出てくる。
結局、最初に約束した
イタリアンにも一緒に行けなかった。
一緒に海にも行きたかったし、
夜景も連れて行ってあげたかった。
怜さんとやりたい事が
まだまだたくさんある。
もう一度会いたい。
街で小さくてロングヘアの
女性を見つけるたび、
怜さんかと期待してしまう。
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この後大事な用事があるため
麗奈(れな)と家を出て
最寄り駅に向かった。
「麗奈早くして。」
「待ってよぉ〜。」
そう言って、
麗奈が後ろから走ってくる。
2人で傘を持って
マンションの外に出ると、
今日は久しぶりの大雨だった。
つづく。
※この物語は、実話を元にしたフィクションです。