孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
「あと、生理痛は病気の可能性があるらしい。
予約入れておくから今度、病院行ってこい」

カップとグラスを片付け、彼が戻ってくる。

「病院、ですか……?」

「ああ」

なぜか海星さんは私の枕元に座った。

「そこまでしなくてもいいのでは……?」

彼が私を心配してくれているのはわかる。
けれど、もしそれでなにか病気が見つかり、私が妊娠できないとわかったら……?

「なにか大きな病気だったら大変だろ。
調べておくに越したことはない」

大真面目に彼が頷く。

「それはそう……ですが」

妊娠できないと結果が出たら海星さんはどうするのだろう。
想像するだけで、怖い。

「そんなに心配することはない。
悪いところがあれば治せばいいだけだろ」

私の頭を軽くぽんぽんし、彼が立ち上がる。

「今日は俺も休んで……」

「え、そんな必要ないです!
うっ。
いたたたた……」

海星さんが全部言い終わらないうちに止めた。
しかし大きな声を出して勢いよく起き上がったせいで、盛大に頭痛が増す。

「ほら、そんな大きな声を出すから……」

手を貸し、彼はまた私を寝かしつけた。

「すみません……」

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